鎌倉寺社めぐり

鎌倉浄光明寺

足利尊氏が後醍醐天皇へ反旗を翻す直前籠もったと伝えられるお寺。鎌倉幕府第6代執権北条長時が建長三年(1251)真阿(真聖国師)を開山として創建されました。

境内は中世寺院の景観が良く保存、花暦も豊富です。JR鎌倉駅西口より線路沿い北向かい徒歩20分。

浄光明寺の住所 アクセス 駐車場 みどころ

江ノ電鎌倉駅下車→徒歩20分

鎌倉浄光明寺
山号/宗派 泉谷山 真言宗泉涌寺派
住所 鎌倉市扇ガ谷2-12-1
電話 0467-22-1359
拝観料金 境内志納 収蔵庫 200円
拝観時間 木、土、日祭日(拝観時間 10時~12時、13時~16時、8月及び雨天時は拝観中止)
本尊・寺宝 木造阿弥陀三尊像(国重文)、木造地蔵菩薩立像(矢拾地蔵)、綱引地蔵、冷泉為相の墓(国指定史跡)、五輪塔「覚賢塔(かくけんとう)」(国指定重文)鎌倉まつりの期間(4月)一般公開
行事 重要文化財浄光明寺五輪塔(覚賢塔)の特別拝観 4月 
みどころ 春 桜、ツツジ、夏アジサイ、秋ハギ、冬ウメ、スイセン
駐車場・アクセス 駐車場 なし JR横須賀線鎌倉駅西口、江ノ電鎌倉駅下車→徒歩20分 公衆トイレあり

浄光明寺周辺の地図・駐車場

浄光明寺の周辺の寺院。赤色の印が浄光明寺。鎌倉駅を出て、寿福寺→英勝寺→浄光明寺のルートで回るとスムーズに参拝できます。

浄光明寺までのルートと周辺、境内の様子

浄光明寺は鎌倉七口(三方を山に囲まれた鎌倉への陸路の入口を指す名数)のうちの亀ヶ谷坂(かめがやつさか)と化粧坂(けわいざか)にはさまれた扇ガ谷(おうぎがやつ)の支谷、泉ヶ谷に位置します。

JR横須賀線鎌倉駅西口、江ノ電鎌倉駅より市役所前の道を北鎌倉方面へ700m徒歩にて進み、壽福寺を過ぎた先、東側へ渡るJR横須賀線の踏切を越え、護国寺先の住宅路を右に曲がり200m程行った先の左側奥にこぢんまりした山門が現れます。

山門をくぐると左手に客殿、庫裏、不動堂、右手に鐘楼があり、まっすぐに進むと、一段高くなったところに阿弥陀堂と収蔵庫があります。本尊の阿弥陀三尊像と足利直義の守り本尊とされる地蔵菩薩立像(別名矢拾い地蔵と呼ばれる)はこの収蔵庫に安置されています。さらに奥、狭い階段を昇った先に岩壁をうがった「やぐら」(※鎌倉時代独特のお墓、平地の少なかった鎌倉では、山に横穴を掘り作られた)があり

内部に石造地蔵菩薩坐像(通称網引地蔵)が安置されています。そこからさらに登ると、冷泉為相(れいぜいためすけ、鎌倉時代の歌人)の墓があります。

境内は、谷戸を雛壇状に造成した中世寺院の景観がよく保存されています。

浄光明寺の歴史

 浄光明寺は、源頼朝の願いで文覚上人が建てた草庵が始まりと伝えられる。建長三年(1251)に北条長時が開基とされましたが、永仁四年(1296)の開山譲状には北条時頼と長時が開基と記されています。

北条長時は文永元年(1264)、36歳で死去、浄光明寺に葬られた後、この寺は長時に始まる赤橋流北条氏の菩提寺と位置づけられました。元弘三年(1333)には後醍醐天皇の勅願書となり、上総国(千葉県)と相模国(神奈川県)の寺領の寄進を受けるとともに、真言、天台、禅、浄土の4つの勧学院が立てられ、学問道場の基礎が築かれたのです。

寺は、足利尊氏・直義兄弟の帰依も厚く、応暦元年(1338)以降、相模国、上総国、伊豆国(静岡県)の土地を寺領として寄進があり、直義からは仏舎利の寄進が行われました。室町時代、応永六年(1399)、鎌倉公方足利満兼は祖父基氏、父氏満の遺骨を分けて浄光明寺に安置して以降、寺は鎌倉公方の菩提寺となります。往時は10近い子院を維持したが、江戸時代には伽藍は荒廃し、本堂さえ無い状態となってしまいましたが、寛文八年(1668)、僧侶の勧進、鶴岡八幡宮の援助などで、仏殿を再興し現在に至ります。山号は泉谷山、真言宗泉涌寺派のお寺。本尊は阿弥陀三尊。

浄光明寺のみどころ

・木造の阿弥陀三尊像、鎌倉地方の仏教彫刻の秀作の一つで、1299年頃の作と伝えられる。土を型抜きして花などの文様を表した浮き彫り状の装飾「土紋」を、像の肩や袖、脚部などに貼り付ける鎌倉地方の仏像に特有の技法が施され、全体宋朝様式の強い影響が現れています。  

(参道横にある虚空菩薩像)

木造の地蔵菩薩立像(別名矢拾い地蔵)、足利直義がある戦で矢が尽きたとき、一人の小僧が走り寄り、拾い集めた矢を差し出した時、不思議に思い子供を見ると、手に矢と錫杖をもっていたという、直義が信仰した地蔵菩薩の化身伝説があります。

・鎌倉時代の歌人、冷泉為相の墓。、藤原定家の孫で阿仏尼の子にあたり、「冷泉家時雨亭文庫」で著名な冷泉家の祖です。

阿弥陀堂前に立つイヌマキの大木(鎌倉市指定の天然記念物)寺の創建時に植えられたと推定される樹齢約750年の巨木。

菩提樹、泰山木、梅などの花木や初夏のハナショブなど、花暦が豊富な境内。

客殿右の石段を登ると本堂、その奥に観音堂があります。

冷泉為相の墓である宝篋印塔から見る鎌倉の街並みは美しいです。

浄光明寺入り口より住宅路の坂道を100m程進むと、鎌倉十井の一つ、比較的原型をとどめる「泉の井」がある。往時の量は湧出していないが、今でもきれいな水出でいます。

浄光明寺の御朱印

浄光明寺の御朱印は3種類あります。

浄光明寺 鎌倉三十三観音御朱印

鎌倉三十三観音25番札所の浄光明寺。鎌倉駅からくると浄光明寺までの道のりで寿福寺があります。

1.杉本寺 2.宝戒寺 3.安養院 4.長谷寺 5.来迎寺(西御門) 6.瑞泉寺 7.光触寺 8.明王院 9.浄妙寺 10.報国寺 11.延命寺 12.教恩寺 13.別願寺 14.来迎寺(材木座) 15.向福寺 16.九品寺 17.補陀洛寺 18.光明寺 19.蓮乗院 20.千手院 21.成就院 22.極楽寺 23.高徳院 24.寿福寺 25.浄光明寺 26.海蔵寺 27.妙高院 28.建長寺 29.龍峰院 30.明月院 31.浄智寺 32.東慶寺 33.佛日庵

鎌倉三十三観音 御朱印地図

鎌倉三十三観音御朱印地図はこちら

浄光明寺 鎌倉二十四地蔵尊 御朱印

◇鎌倉二十四地蔵尊のルートと二十四地蔵尊第16,17番札所である浄光明寺の御朱印

鎌倉二十四地蔵尊(二十四地蔵尊地図)は第一番 宝戒寺、第二番 来迎寺、第三番 覚園寺、第四番 杉本寺、第五番 光触寺、第六番 杉本寺、第七番 瑞泉寺、第八番 円応寺、第九番 建長寺、第十番 建長寺、第十一番 建長寺半僧坊、第十二番 浄智寺、第十三番 円覚寺、第十四番 円覚寺佛日庵、第十五番 海蔵寺、第十六番 浄光明寺、第十七番 浄光明寺、第十八番 寿福寺、第十九番 東漸寺、第二十番 極楽寺、第二十一番 極楽寺、第二十二番 光明寺、第二十三番 延命寺、第二十四番 安養院

浄光明寺 鎌倉十三仏 御朱印

◇鎌倉十三仏地蔵尊のルートと十三仏九番札所である浄光明寺の御朱印

◇鎌倉十三仏霊場巡りのルートは、1.明王院 2.浄妙寺 3.本覚寺 4.壽福寺 5.閑円応寺6.浄智寺 7.海蔵寺 8.報国寺 9.浄光明寺 10.来迎寺 11.覚園寺 12.極楽寺 13.成就院になります。

↑ PAGE TOP